12年前の年末、晦日
古き良き、と言うにはまだまだ日も浅いけれど、
これは12年前の函館駅前交差点、12月30日の1コマ。
「駅前・大門行 無料運行」とあるのは、
「お買い物電車」というやつで、
函館駅前、松風町の電停で乗下車する乗客は、
大門の商店街に買い物に来た、と見なされ運賃が無料となる。
その分のお金は大門の商店街が負担するのだ。
ご覧のように函館駅前交差点角にはWAKOデパートがあり
その向かいには棒二森屋デパートがあった。
大門商店街も今よりはずいぶん店の数が多かったと記憶している。
このころ、こういうお買い物電車を、年に何度か見かけたものだし
五稜郭公園前、中央病院前の電停で乗下車する乗客は無料というバージョンもあった。
運賃は同じく地元小売業などが負担する。
この地区にもこのころ、グルメシティの大型店舗が存在した。
その前身は地元スーパー「ホリタ」の第一号店である。
使われる車両もレトロな530号というのがすごい。
戦後間もない昭和23年から25年にかけて製造された500形のラストナンバー。
この写真の時から12年経った今も現役を続けているが、
老体を労るためか、かなり出番は少なくなっているようだ。
私が函館に定住し始めたのがちょうどこのころだったが、
12年などアッと言う間の感がある。
しかし12年あれば、生まれた子どもは小学校を卒業し、
小学校に入学した子どもが、選挙権をもつようになる。
そのころの駅前電停。
無機的な今の電停より味わいがあったような気がする。
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