公共施設で、思い思いに本を読む
昨年10月にオープンした札幌市図書・情報館。
2度ほど足を運んだが、近未来的というべきか。
本がたくさんあって、読む場所があって、一見図書館風ながら、貸し出しは行わない。
そのかわり、さまざまなタイプの座席や部屋が用意されていて、
公の施設ながら、飲み物片手に本を読むことも許されている(カフェもある)。
書架も、日本十進分類法に沿ったお堅い配列ではなく、読書の目的別に本が並べられているから、
まるで読みたい本が、向こうから目に飛び込んでくる、といった案配だ。
ただ、予約の必要な座席があったり、なんだかややこしそうで、
最初に行ったときは、ろくに本も手に取らないまま尻尾を巻いて退散したが、
2度目に行くと、慣れてあつかましくなってきたのか、
興味のあった「観光と町おこし」関係の本を読みふけってしまった。
本関係の公の施設ということでは、八戸も恐るべし。
市の経営する書店があって、
ここでも館内のカフェで飲み物を取って、飲みながら立ち読みができる。
出版社の端くれとしては、「やめてくれ〜」という気がしないでもなかったが、
いずれの施設も、利用者側からすれば、
まるで家で読書するかのように、思い思いに好きな本を手に取って
眺めたり、読んだりすることができる。
全国的に見て、書店が消える傾向にある中、
こういうかたちで、本と親しめる場所ができる、ということは
出版社にとっては、ありがたい、と言うべきか。
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